皆さんこんにちは。shutonです。仮想通貨という言葉はなぜか一人歩きしてしまっているように感じます。
現在、ビットコインは80万円ほどの値を付けており、リップルという仮想通貨は各国の銀行送金にも導入されるようになっています。知らないうちに技術は進化し、知らないうちに身近になっているかもしれません。
しかし、身近になっていく仮想通貨に対して世間からの目はNEMのハッキング事件のことによる不信感の目や、バブルのあったゆえの投機対象として見られています。
不信感や嫌悪感をいまだにぬぐい切れていないように感じられています。
今記事ではそんな仮想通貨の始まりと現在の状況についてまとめてみました。
目次
仮想通貨の始まり
仮想通貨は2008年の10月、日本人と思われるサトシ・ナカモトと呼ばれるものがインターネット上に10ページほどの論文「Bitcoin A Peer to Peer Electronic Cash System(ビットコイン:P2P電子決済システム)」という題名で公開したことから始まります。
これを見たプログラマーたちがプログラムを書き換え作り上げていこうとしました。当時、中央集権的に管理されていた金融業態、銀行に対する課題を解決するために考えられたと思われます。
この論文発表の翌年2009年1月から、ビットコインは実際に運用フェーズに入りました。
オープンソース(ネット上で世界中の人が開発に参加する無料のプログラム)で開発されたビットコインが、独自の取引承認システム「マイニング」によってコインの発行を開始したのです。ブロックチェーンと呼ばれるものがビットコインにて誕生しました。
仮想通貨 価値を持つ
2010年には初めてビットコインが実際に価値を持ったものとして利用されます。ピザチェーン大手の「Papa John’s Pizzas(パパ・ジョンズ・ピザ)」が一万ビットコインとピザ二枚を交換したのです。
この時初めてモノとの交換によってビットコイン、仮想通貨が価値を持ちました。
仮想通貨の価値上昇
2013年3月に転機が訪れます。キプロス共和国にて「キプロス危機」が起こったのです。その結果キプロスの通貨紙幣は紙切れとなってしまい、資産が仮想通貨に集まりました。その結果ビットコインは11万円ほどの値段まで跳ね上がりました。
ビットコインに注目が集まった理由はデジタル資産としてたとえ国が倒れようともその価値を維持できたためです。有事のときに価値を持つと世界的に認知された初めての事象となりました。
その後中国の富裕層がビットコインを買い上げ、ドルとの両替に使用していたところを中国政府が戒め、取り扱いや取引所を事業としてのビットコインの利用を禁止しました。
その結果ビットコインはまた下落していきます。
マウントゴックス事件
仮想通貨界が初めて激震した事件がマウントゴックス事件です。マウントゴックスというのは会社で2010年よりいち早くビットコイン事業を始めていた会社です。
マルク・カルプレスに買収されたマウントゴックス社は、ビットコイン事業で急成長を遂げていきます。2013年4月には世界のビットコインの約7割を占める最大級の取引所にまで成長しました。
しかし2014年に事件は起きます。マウントゴックス者が経営破綻をしてしまい、顧客のビットコイン約75万BTCを失ってしまいます。そのためBTCは大幅に下落を起こしてしまいます。
この事件、日本人の被害は少なかったもの、世間的に仮想通貨は怪しい、不安定なものだと印象付けてしまう事件となってしまうのでした。
様々な仮想通貨の誕生
ビットコインの誕生後、多くの仮想通貨が誕生します。
- リップル
- ライトコイン
- イーサリアム
といった現在では有名となった仮想通貨(アルトコイン)が誕生していきます。現在ではトークンを含めると数えきれないほどの仮想通貨が誕生しています。その汎用性は仮想通貨ごとに異なっており、一つ一つが特徴を持ったコインとなっています。
日本に取引所開設
日本においても仮想通貨の波が来ていることは例外ではなく、2014年に「ZAIF」が、2016年に「ビットポイント」「ビットバンク」が設立され仮想通貨を受け入れる体制が整っていきます。
また東京にもビットコインATMが誕生するなど日常にも少しづつ取り入れられていきました。
2017年、世界の仮想通貨業界に先駆けて、日本国内において仮想通貨法(資金決済法の改定)が制定されます。この法律によって仮想通貨(暗号通貨)の取引所を運営するためには、内閣府の承認が義務付けられました。
内閣府の承認を得るには仮想通貨取引事業者としての登録申請書を提出して、内閣府の承認を得なければ開設はできないものと定められます。
また日本のビットコイン取引所にて”ビットコイン購入時は消費税は必要ない”との告知である「仮想通貨に関する内閣府令案」が内閣府より通達されます。
これにより、ビットコインが通貨に準ずるものとして認知され、ビットコインでの支払いも決済方法の1つとして内閣府により認可されます。
バブル到来
2017年、仮想通貨界は大いに沸きました。上記したように日本では政府による指導が入ることで信頼度が増し投資対象として日本人を魅了しました。
まさに「寝てればお金が増える」と揶揄した人間がいたように2017年のビットコインの価値推移はすさまじいものでした。
七月にはビットコインキャッシュの誕生や日銀のデジタル通貨の使用の示唆などによる期待上げが加わり、1BTCは50万近い数字をあげるようになっていました。
中国の大手取引所閉鎖など一時はその価値を下げましたが、ビットコインゴールドの誕生により持ち返し10月には70万円の値段を付けました。そして年末1BTC220万円というまさにバブルを起こしたのです。
2017年の1月の価値が10万円ほどだったとすると、およそ22倍もの暴騰となりました。
仮想通貨に対する世間の目は集まり、より投機的な対象として見られた結果による暴騰だったと思います。
バブルの崩壊
ビットコインのバブルは続きませんでした。バブルといわれるほどです。はじけるものです。2018年1月、日本の取引所の「Coincheck」にて仮想通貨NEMが約580億円流出してしまう事件が起きてしまいます。
その結果仮想通貨は軒並み大暴落を起こしてしまいます。日本国内においては、多くの取引所が業務改善命令を出されてしまうなど仮想通貨に対する世間の目はさらに冷ややかなものとなっていきます。
9月には取引所「ZAIF」でもハッキングが起きてしまい、約67億円もの仮想通貨が流出してしまいました。
仮想通貨 冬の時代
そして2018年の年末には30万円台まで落ち込み、2019年春までは仮想通貨は目も当てられないような価値推移をしていました。
その後も海外の有名取引所「バイナンス」にてハッキングがあり、44億円もの仮想通貨が流出、日本でもリミックスポイントが運営しているビットポイントにてハッキングがなされ35億円もの仮想通貨が流出していきました。
仮想通貨の今と今後
とはいえ2019年の夏には120万ほどにまで復活していきます。現在は80万円ほどを推移しています。そのため、投機的対象としては見られているような気がします。
多くの仮想通貨が開発され、多くの取引所で取引されるようになってきました。ブロックチェーンは様々な場所で活用されるようになると考えられます。ただその価値が安定していない部分があるため、実生活で使用することは困難に考えられています。
今後世界的に仮想通貨が使用されるにはその安全性や互換性が担保されないといけません。
世界で基軸通貨と呼ばれているものはそれぞれバックに大きな力が働いておりその安定性が担保されています。信頼性という部分が圧倒的に足りないと感じています。
ブロックチェーンという技術は価値のあるものです。それを活用しながら投機的対象として通貨があるのであれば、技術が広まれば価値は高まる。そう簡単にとらえていい物か分かりませんが、仮想通貨の未来は明るいものと考えています。
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